LEDグロウライトでの栽培は、エネルギー効率の高さや光スペクトルの最適化、従来のHPS(高圧ナトリウム)ランプよりも熱くならない、などのメリットから、ますます人気が高まっています。しかし「LEDライトには、専用の肥料が必要 」という説は誤りです。
この記事では、LEDライトで植物を栽培しているグロワーが、肥料比率と電気伝導率(EC)を適切に管理するための方法を科学的な根拠にもとづいて説明します。 あわせて、30年以上にわたる研究と、イノベーションへのたゆまぬ取り組みと確かな実績により、液体肥料のグローバルリーダーであるCANNAのノウハウにも、もとづいています。

電気伝導率(EC)とは? 

電気伝導率(EC)とは、培養液中に溶けている肥料の濃度を示す指針として活用されており、植物が吸収できる肥料がどれだけあるかを示す重要な値です。ECが高いほど肥料濃度が高く、ECが低いほど肥料が少ないことを示します。EC値を最適に保つことは、植物が生長するために必要な栄養素を十分に与えてストレスや肥料不足を防ぐために重要です。

LEDライトが植物の生長に与える影響

光スペクトルと光強度 :

LEDライトは、植物の各生長サイクルに合わせて波長や分布などの光スペクトルを調整できるので光合成反応や肥料の吸収を促進できます。研究によると、LEDライトの光スペクトルを最適化すると、光合成反応と生長の促進に対する効果が高まったことが証明されました (Resource Innovation Institute, 2021)。

ランプ放射熱と葉の蒸散量 :

LEDライトは、HPSランプよりも熱を放射しないので、栽培スペースを涼しく保ち、植物の葉からの水分蒸散を低く抑えられます。一方でHPSランプは、熱を多く放射して植物の蒸散を促進します。植物は、葉からの蒸散量に比例して水分と肥料の吸収量が増えるので、EC管理が重要になります。 (USDA, 2020; ISHS, 2021).

LED専用の肥料が必要?

「LEDライト栽培には、LED専用の肥料が必要」という説は正しくありません。この説には科学的根拠がなく、あくまでマーケティングの宣伝文句です。植物に不可欠な必須肥料要素(チッ素、リン、カリウム、カルシウム、マグネシウムなど)は、植物の生理学的ニーズによって決まり、グロウライトの種類では変わるものではありません。
ただしグロウライトを変えると、気温など栽培環境の条件が変わるので、肥料濃度など培養液を適切に調整する必要があります。

同じ肥料、異なる環境条件

研究によると、LEDの光スペクトルや光強度は植物が吸収する肥料の量に影響するが、植物が必要とする必須肥料要素に変化はないことがわかっています。
植物をLEDライト、HPS(高圧ナトリウムランプ)、または太陽光の異なる光源のどれで育てても、チッソ素(N)、リン(P)、カリウム(K)、カルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)など、必要とする必須肥料要素に変わりはありませんでした。(Frontiers, 2021)

LED栽培におけるEC管理 :

培養液のEC値は、生育環境の変化に応じて調整することができます。例えば、LEDライトはあまり熱を発しないので、気温が低すぎると植物の蒸散率が低下します。そのため、気温に合わせてEC値を管理しなくてはなりません。だからといって、肥料の種類を変える必要は全くなく、培養液をいつもより注意深くモニタリングして調整をおこなう、ということです (ISHS, 2021).

LEDライトでの栽培とEC調整 

HPSランプに比べ、LEDライトで育てると葉の蒸散量が少ないため、それに沿った培養液のEC(電気伝導率)調整が必要です。以下のポイントを参考に、最適なEC管理を行いましょう。:

低めの気温では、EC値を高めに設定 :

  • LEDライトで加温なしの栽培をする場合(HPSランプよりも低い温度)、培養液のECをわずかに上げます。水分吸収が減っても植物が十分な肥料を吸収できるので、低温下での蒸散不足による肥料欠乏を防げます。
  • 例 : HPSランプでの栽培では通常EC値 2.0で最適であれば、LEDライト栽培(加温なし)では EC値を 2.2〜2.4 に上げてください。

高めの気温では、EC値を低めに設定:

  • LEDライトであっても、HPSランプよりも(かなり)温度が高い場合は、水分の蒸散量が増えるため、肥料焼けと浸透圧ストレスが起こりやすくなります。これを防ぐためにECを低めに調整します。
  • 例 :  HPSランプでの栽培では通常EC値 2.4で最適であれば、LEDライト栽培(加温あり)では EC値を2.0〜2.2 に下げてください。

栽培環境が同じなら、EC値も同じに設定:

HPSとLEDの栽培環境が同じ温度・湿度であり蒸散率も変わらない場合は、EC値を同じにしてください。つまりゴールは、植物に常に一定の肥料を吸収させることで、そのために栽培環境の変化に合わせて培養液のEC値を調整することです。

CANNA肥料でのLEDライト栽培の管理ポイント

1. 定期的なモニタリング :

  • 定期的に培養液のEC値とpH値、ー そしてさらに重要なのは排水のEC値を測定してください。これは肥料不足やバランスの崩れに気づき、最適な肥料濃度を維持することに役立ちます。

2. 植物を観察しながら対応する :

  • 植物のコンディションを注意深く観察してください。
    肥料過剰の兆候(葉のふちが黄色や茶色に変色し焼ける)→ ECが高すぎる可能性
    肥料不足の兆候(古い葉が黄色や紫色に変色し生育が悪くなる)→ ECが低すぎる可能性 
    植物の変化を見逃さず、EC値を調整しましょう。
  • EC値をいきなり大幅に変えるのは禁物です。植物の反応を確認しながらEC値を段階的に調整することが大切です。

3 環境の管理(温度・湿度管理) :

  • LED栽培では 栽培スペースの温度と湿度を安定した状態に保ちましょう。
    環境を一定に保つと培養液の吸収を保ち、植物の健康を保ちやすくなります。
  • HPSランプとは違ったLEDライト特有の環境変化に対応するために、ファンや
    サーキュレーターを活用しましょう。

4. 水質管理:

  • 不要な塩類や汚染物質を含まない高品質な水を使ってください。
    常に正確な水のEC計測を続けることで、予期せぬ肥料成分の反応トラブルを避けられます。
  • 水質に不安があり培養液の純度と安定性が気になる場合は、逆浸透(R/O)水を使う方法もあります。

5. CANNA肥料の使い方:

  • CANNA肥料を混ぜる割合と使用分量は、グロウスケジュールに沿ってください。
    CANNA製品は、肥料養分をバランスよく与えられるよう設計されていますが、栽培条件や植物のコンディションに応じて微調整をしてください。
  • CANNAの各活力剤やブースターを生長段階ごとに与えると、生長や開花の促進効果があります。

CANNA – 肥料栄養剤の世界的リーダー

CANNAはココポニックス(ココ栽培)、ハイドロポニックス、ポッティング・ミックス栽培において最先端の技術を提供するグローバルリーダーです。これまで数多くの Hydro CupなどのCup Winner(チャンピオンシップ)で最多の受賞実績を誇り、私たちは30年以上にわたってたゆまぬ研究開発に専念し、世界各地の植物研究施設で科学者チームを雇用してきました。私たちの使命は — 植物にとって最良のものを常に求める人々 — 次世代の栽培者たちを支えることです。控えめな私たちは積極的なアピールこそしませんが、自然の叡智を解き明かし、植物にとって最高の製品と開発を続ける努力を惜しみません。
確かな実績と信頼性を誇るCANNAの製品は世界中の多くの栽培者に支持されています。

まとめ

LEDライトで育つ植物は、たとえ環境温度が同じだとしてもHPSランプより葉からの水分蒸散が少なくなります。そのため、LED栽培ではHPSの時よりもEC値を高めにするなど、LEDの特性を理解した上での肥料管理が必要になります。
温度が低くなるほどEC値を高くして、温度が高くなるほどEC値を低くする基本ルールを覚えておけば常に最適な肥料管理ができるので、より健康で丈夫に育ち、最大の収穫に繋げられるでしょう。CANNA肥料でLED栽培を成功させるには、植物のコンディションや培養液を定期的に観察し、気温や室温などの環境をコントロールすることがポイントです。今回紹介したガイドラインとコツに沿って管理すれば、CANNA肥料でのLED栽培は、より確実に成功できます。
Happy growing!

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